
まちの成り立ち
日本最高峰の神宮が鎮座するまちで「伊勢の台所」と呼ばれ、
伊勢の問屋街としてまちの大きな役割を担った伊勢河崎。
かつての商人たちの暮らしの風情を残すまちなみと、
商人たちの文化と歴史をぜひ体感してください。
日本の神都を支えた
商人町
伊勢河崎は、室町時代、環濠と土塁で囲まれた町として発展を始め、銀閣寺が棟上げされた年と同時期に形成されました。その後、安土桃山時代には勢田川の水運を活かした問屋街として栄え、神都・伊勢の物流と商売の中心地となりました。
江戸時代のお伊勢参りブームには、参拝客への物資の供給地として神宮発展に大きく貢献した伊勢河崎。先人たちにより、現代まで紡がれる魚の油と煤を混ぜた黒塗りの蔵や切妻・妻入り商家が河崎独自の風情を醸し出します。それらの歴史建築に実際に足を踏み入れることで、当時の生活に想いを馳せ、いつの時代も神宮と共に生きる伊勢河崎のまちを心ゆくまでお楽しみください。

勢田川と伊勢河崎の蔵
河崎は、伊勢市の中心を流れる全長7㎞余りの「勢田川」の中流域両側に広がる小さなまちです。江戸時代には、この勢田川を活かし、神宮参拝客への物資を供給する問屋街として発達し、「伊勢の台所」と呼ばれるようになりました。
明治時代には、参拝客をもてなす御師制度の廃止や自動車の普及があったにも関わらず、河崎は変わらず伊勢の商業の中心地として賑わい続けました。

伊勢河崎の伝統建築
日本全国から様々なモノとヒトが集まった伊勢河崎の商人たちは、様々な知恵や情報を有し各所に活かしていきました。その代表例が伊勢河崎の伝統建築です。
商人たちが物資を蓄える蔵は、勢田川から直接物資を運び込むことができるよう、かつては川の両側に建ち並んでいました。河崎の蔵は、堅牢な石堤を基礎とした切妻の土蔵造り。壁は厚く漆喰で仕上げられ、外側は伊勢地方独特の黒塗りの刻み囲いで保護されるなど、随所に商人たちの賢さが見受けられます。
他にも、伊勢河崎特有の「隅蓋」と呼ばれる縁起物の瓦や切妻妻入りの建築様式など、時間をかけてゆっくりと目にしたい建築様式がまち中に溢れています。

河崎商人町と御師
伊勢河崎を語る上で外せないのが御師と呼ばれる人々。最盛期の江戸時代には2000人ほどの御師がいました。
御師は、神宮の神職であり、江戸時代のお伊勢参りブームを全国に広めた存在で、「師走」の語源になったとも言われています。全国の檀家にお札を配り祈祷を行った傍ら、全国からのお伊勢参り参拝客の宿や食事手配などのおもてなしと、巡礼案内や神楽奉納など、滞在中のあらゆるサポートを行っていました。
そんな御師が参拝客をもてなすための物資調達をしていたのが伊勢河崎の問屋街でした。当時「一生に一度」と唄われるほど一世を風靡したお伊勢参りを支えた伊勢河崎と御師の当時の姿を思い浮かべるかのようなタイムトラベルをご体験ください。
-
まちの見どころ
まちの見どころについて河崎の旧酒問屋「小川商店」の酒蔵と邸宅を利活用した「伊勢河崎商人館(国の登録有形文化財)」を始め、古くから商人たちによって使われてきた建物を再利用し、カフェや日本料理店、古本屋や雑貨店などで賑わいを見せています。
今もなお残される切妻・妻入りの商家をはじめ、隅蓋や黒塗りの蔵など、当時の商人たちの知恵と工夫が施された伊勢河崎特有の建築様式が並ぶまちなみとゆったりと流れる時間をおたのしみください。
NIPPONIA HOTEL 伊勢河崎 商人町の魅力
-
ご宿泊について
由緒ある歴史的建造物を改修した上質な客室で、その建物のストーリーに浸るひとときをお過ごしください。
-
アクティビティ
coming soon
-
伊勢河崎の歩き方
日本の神都を支えた伊勢河崎の商人文化を五感で体験する「河崎さんぽ」をお楽しみください。